水回りの豆知識

44. 上がる?下がる?トイレリフォームが与える不動産売却価格への影響

トイレリフォームするとより高額で不動産売却できる?

手持ちの不動産をリフォームして、キレイな状態で売却すれば売れやすくなるのでは?と考えてしまいがちです。しかし、トイレに限らず、リフォーム費用を売却価格に上乗せすることになるため、元より売れにくくなってしまう可能性があります。 これが理由で、リフォーム費用を回収できなくなることもあるため、良い方法とは言い難いでしょう。

そのため、リフォームはトイレも含め、不要と考えられることが多いかもしれません。買い手としては、購入した中古物件を自分に合うリフォームを希望する人が多いらしく、リフォームをせず現状のまま売り出した方が良い、とする意見も多く見受けられます。 つまり、トイレに温水洗浄便座(ウォシュレット)や暖房便座などを付けて売り出しても、理論上は不動産売却において有利には働かないということになります。

ただし、トイレが大きく破損・故障している場合は注意が必要です。 トイレ修理を行った後、異常がないと判断したまま買い手に何も説明せず売買契約を結ぶと、「瑕疵担保責任」や「告知義務」を怠ったと見なされ、契約解除を要求される可能性もあります。 修理の件を買い手へ伝えておけば、上記のような問題は生じません。忘れずに告知をしましょう。


不動産売却時、やっておくべきことは?

不動産売却時にトイレを含むリフォームを行っても、却って売却価格が上がってしまい、有利には働かないと書きましたが、それでも内装に関しては、最低限直しておいた方が良い所があります。 あくまで簡易なものですが、壁紙やふすま・障子などが破れていたりすると買い手への印象も悪くなるため、損傷が目立つ場合はリフォームしておくべきでしょう。水回りの設備をリフォームする場合と違って、比較的安価で済むものが多いので、売り手には大きな負担がありません。

また、物件を丁寧に掃除しておくことも大切です。 掃除機や雑巾がけでホコリや汚れを取り除いておくのはもちろん、特に入念に手入れしておくべきなのが、キッチン・トイレ・浴室などの水回りです。汚れやすい箇所なので汚いまま放置しておくと、買い手の購買欲を大きく削いでしまう可能性がありますので注意しましょう。 こうした些細なことが、買い手の信用を得る上で大きく働きます。 長く使用されたエアコン、給湯器なども使用期間を踏まえて撤去するのか否かを買い手に伝えておくと良いでしょう。